HMD弘前より

HMD弘前は、青森県弘前市で、ちいさな映写機をカタカタ鳴らしながら「ホームムービーの日(HMD)」を開催している市民団体です。
8ミリフィルムが何だかよくわかっていなかった2006年の初開催以来、NPO法人映画保存協会や、秋田県大館市で8ミリフィルムの定期上映を行っている絵夢人倶楽部、三沢市先人記念館の学芸員であった堀内彩子、弘前市をはじめ遠くはむつ市や八戸市からフィルムや機材を持って駆けつけて下さった地域の方々の協力を得て上映を重ねてきました

そんななか、昔の地域の様子がわかる貴重な映像が、個人の家庭のプライベートフィルム、いわゆる「ホームムービー」のなかに映り込んでいることがわかってきました。
弘前市だと、さくらまつりや土手町のカルチュアロード、土淵川や岩木川の水害の様子……
このような映像が存在することを弘前市のみなさんに知ってもらい、もしあなたの家の片隅に眠っているフィルムがあれば、どうか捨てないで保存してほしいと伝えたいという気持ちも出てきました。

さて、地域の映像が地域で保存され、活用されるということは、どういうことなのでしょうか。
今回は、実際に8ミリフィルムの映像を保存、収集し、地域で活用している先輩である、NPO法人20世紀アーカイブ仙台の坂本英紀さんに活動の様子をお伺いします。
8ミリフィルムには音が入っていないものも少なくありません。いつもの上映では、音のないフィルムをみながら、みんなで「あの服なつかしい!」「ここ知ってる!」と好き勝手おしゃべりするのですが、今回は、サイレント映画ピアニストの柳下美恵さんに生演奏してもらいながらの上映も行います。
まだ「ホームムービーの日」を知らないみなさま、この機会にぜひおいでください。

ところで、このチラシの表の写真は、チラシを作成してくれたデザイナーが弘前市立図書館所蔵の昔の写真から選んでくれました。彼からその話を聞くまで、お恥ずかしながら私は、図書館に昔の写真があって、それを市民が利用することができるという事実を全く知りませんでした。
地域の「ホームムービー」も、いつか、地域で保存され、市民が見たい時に見られる環境になればと思います。

HMD弘前では、今後も地域の方々や団体とゆるやかにつながりながら、フィルムというメディアの保存と活用のみちを模索し、家庭の記録であると同時に地域の記録でもあるフィルムを、地域の人たちと共有していくことを目指します。

ホームムービーの日プレイベントについて

9月22日に開催するプレイベントについて、2013年9月19日付け陸奥新報に掲載されました。

http://www.mutusinpou.co.jp

ホームムービーの日プレイベント

9月22日(日)
えきどてプロムナード(弘前市)

17:30〜第1部「こどもえいがかん」
弘前市視聴覚ライブラリー所蔵の16mmフィルムの子ども向け映画を上映
19:15〜第2部「もういくつ寝るとホームムービーの日」
過去のホームムービーの日上映作品から選りすぐりの作品をDVD上映